2010年 12月 18日
決まっちゃいましたね今回。
いろいろ考えがまとまらないのでつらつらと書きなぐります。 ●石原都知事には心底失望したということ 都知事だってかつては小説家という表現者だったのに、「表現」に対する規制を支持したのが、アタシにとっては「裏切り」でした。 他にも同性愛者やその他の性的少数派に対する差別意識と偏見に満ちた発言は酷すぎる。知事選でのアタシの貴重な1票を返せ!と言いたいです。 ●ゾーニングと「表現」に対する規制は別の話だということ アタシはこの条例には大反対ですが、子供に見せていいものだとは思ってません。 ごく一般的なセックス描写だけならともかく、世の中の漫画やアニメやエロゲにはそれはもうえげつないのやインモラルな内容のモノが溢れているので、それらは子供の目に触れさせるべきではないと、思っていますよ。 たとえばレイプとかロリとか近親相姦とか猟奇とか触手とか改造とか痴漢とか。 しかしだからといって、成人した大人が自己の責任でもってそれらを愛好する事にはなんの問題もないんです。ないんですよ。確かに「良識ある人(笑)」は眉をひそめるかも知れませんが、そんなのは別に個人の自由なんです。 だってアタシだって銃撃戦映画とか大好きだし。ゾンビのお食事シーンでゲラゲラ笑っちゃうし。刃物が頭に突き刺さって脳味噌ぶちまけるような描写でもわははと楽しめる。アレはフィクションだからイイんです。エロも同じ。インモラルだろうと残虐だろうと人として既にあり得ない感じだろうと、フィクションだから楽しめるんです。 子供の教育上心配なら、そういうものが子供の目に入らない様にすればイイ、つまりゾーニングを徹底すればいいんであって、それらの表現を規制するのは間違っていると思うのです。 だってそこを規制してしまうのは「思想統制」じゃないですか。何を書いていいかいけないかをお上が決めるのはロクな事になりません。祖父母の世代は戦前戦時にさんざん経験したじゃないの。 お隣の中国を見てごらんなさいよ。 ●そもそも本を本屋で買うのを前提としてるのってどうなのかしらね ゾーニングの話も出ましたけど、そもそもこの出版というシステムが行き詰まってきてる昨今、果たして意味のある規制なのかということです。 もう本屋で本を買う次代はそう長くないでしょう。インターネットが普及してゆく将来、音楽にしろ映像にしろ書籍にしろ、コンテンツを売るのに紙やディスクは必要ないです。売れるかどうかも解らない数を紙に刷ってトラックで運んで…なんて時間もコストも資源も無駄です。データを買って、必要なら紙化すればいい。あるいは直接データを端末で読めばいい。 そしてはたして、その時にニッチなコンテンツが商業出版として存在しているかどうか。 個人でコンテンツを売るのが容易になれば、なにも商業出版する必要なんかない。個人もしくはちょっとした製作サークルで作って売ればいいんです。 作家が商業出版で本を出すのは、個人で紙の本を刷って流通に乗せるのが大変だったからで、それが必要なくなれば商業出版する意味なんてなくなるんじゃないかと思うんです。あああと税金対策。 ネットという現場では結局ゾーニングもなにも出来ずに有名無実野放しやり放題。規制だけが商業出版の作品の、あって当たり前の表現まで過剰に縛る。そんな窮屈で意味のない条例になっちまうんじゃないかな、ってアタシはとても危惧します。 ●しかしネットのほうが上手にゾーニングできるかもしれない。 子供専用ブラウザを使わせて、メタタグにR18専用のコードを埋め込む様にW3Cあたりが提唱すれば、子供に対するゾーニングは一発でできて、まったく難しくない。 おまけに責任の所在もはっきりするから(コードが埋まってなければサイト所有者のせい、専用ブラウザもしくはブラウザの年齢制限設定してなかったら親のせい。)法整備だってしやすいんですよな。 ●まともな論議もせずにゴリ押ししちまったのはなんでやねん? 「非実在青少年」とかわけのわからん被害者を仕立てた前回は否決だったので油断してたら、条文が開示されたのが11月22日、可決が12月15日、ってものすごい短期間で、たいした論議もさせずに無理矢理可決しちゃいました。(しかもその少ない論議も非公開) とても民主主義の自由主義国家とは思えない都知事のゴリ押しは一体なんなのか。感情論なのか、そもそも条文を理解してないんじゃないかしら。「こんなの子供に見せたいのか!」って怒ってましたが、反対派の誰もゾーニングには反対してないってのに。 っつかそもそも現行の法律で何が問題なのかが解らない。そもそも日本は青少年に対する性犯罪が極端に少ない国なのに。
by suzu_na
| 2010-12-18 02:42
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